世の中には高齢者や障がい者など、生活を営むことに支障をきたす人が少なくありません。介護職はこういった人々に寄り添い、日常生活や社会に参加できるように支援を行う仕事です。やりがいのある仕事ではありますが、世間がもつ介護職に対するイメージはマイナスな部分がまだまだ多いです。仕事がきついというイメージや、仕事内容の割に給料が安いというイメージを持つ人も少なくありません。介護の仕事は対人援助といえます。常に人が相手であり、物を扱うことがメインの仕事とは異なる難しさがあります。決して誰もができるような簡単な仕事ではなく、自分の対応次第で相手の反応が変わり、時には介護を受けることを拒否されるケースもあります。
それでも介護職のやりがいは、その対人部分にあるのです。介護の仕事の特権は、常に利用者に寄り添えることにあります。利用者と同じ時間を過ごすことで、相手が心から笑っている瞬間や、お互いの心が通じ合う瞬間が訪れることがあります。これらを感じることが、介護職としての大切な目的です。現場で利用者と最も長く触れ合い、その人を理解できるのは介護職といえます。介護職は仕事が大変な分、人と心が触れ合う喜び、人を幸せにできたという達成感が得られやすいのです。介護職は、「あなたがいてくれて本当に助かりました」といってもらえる機会が多い仕事です。わずかなことでも感謝されることが多く、その点が介護職として大きなやりがいを感じられるのです。